アルペンスキー撮影記

毎冬、ヨーロッパアルプスを中心に行われるアルペンスキーワールドカップの魅力を紹介していきます

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2018-19W杯終了 フェリックス・ノイロイター引退

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3月17日、アンドラのソルデウで2018-19シーズンが終わりました。

今季もマルセル・ヒルシャーとミカエラ・シフリンの総合優勝で幕を閉じましたが、それぞれ総合8連覇、総合3連覇の偉業です。

2月のオーレ世界選手権ではレジェンドの2人、アクセル・ルンド・スビンダルとリンゼイ・ボンの引退が話題をさらいましたが、今季の最終戦でもビックネームの引退が報じられました。

冒頭の写真はフェリックス・ノイロイター、W杯初優勝は2010年1月24日のキッツビュールSL、25歳のときでした。

(2位はレッドビブのジュリアン・リゼルー、3位はこの後バンクーバーオリンピックで金メダルをとる事になるジュリアーノ・ラッツオーリでした)

1月のシュラトミングでいつも以上に観客の歓声を浴びていて、今季限りでの引退を匂わせるような発言もあり、もしかするとと思っていましたが、17日のSLを最後のレースとして滑り、7位。ゴールでは他国の選手からも大きな祝福を受けていました。

近年はユーモアたっぷりの動画を自身のSNSに上げることも多く、ウイットに富んだその内容は多くのアルペンスキーファンに拡散され、特別に愛される存在でしたが、両親ともにW杯選手のサラブレッドは34歳で引退を決断しました。

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私個人的に強く印象に残っているのは、地元中の地元、生まれ育ったガルミッシュ・パルテンキルヘンでの勝利です。これも2010年の最終戦でのことでした。

www.alpineskiphotography.com

2016年2月には湯沢苗場W杯でSL勝利。

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www.alpineskiphotography.com

そして、W杯最後の勝利が2017年の11月、シーズンSL開幕戦のレビでした。

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この後、ビーバークリークでのGS練習中に膝の靭帯を断裂しシーズンを棒に振りました。もしその怪我がなかったら、今季の引退はなかったのではないかと思わざるを得ません。

ファンに愛されたフェリックス、W杯通算13勝以上の記憶を残して16年に渡って戦ったW杯のピステを去りました。

 

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GSのスペシャリスト、フランスのトーマス・ファナラも引退しました。

写真は自身唯一のW杯勝利、2016年最終戦のサンモリッツ、34歳のときでした。

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2位にアレクシ・パンテュロー、3位にマテュー・フェイブレとフランスが表彰台を独占し、初勝利の表彰式で流れる国歌は格別だったでしょう。

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W杯初出場は2005年のアデルボーデン、62番スタートで1本目途中棄権、24歳のときでした。

W杯14度の表彰台中3位が9度と、なかなか優勝できなかったベテランでしたが、小柄ながら随所に光る滑りを見せてくれました。

14年間のW杯選手生活、お疲れ様でした。

他にもスウェーデンのマティアス・ハルギンとフリーダ・ハンスドッターが引退。

毎年この時期は「別れの季節」ではありますが、今季は多くのスター選手がW杯を去ることになったシーズンでした。

来季は2月22、23日に湯沢苗場でW杯が開催されます。それも含め、どんなシーズンになるのか、もうすでに今から楽しみでもありますね。

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東京は桜が咲き始めました。

私も今季は早々と「春から秋までの仕事」に入っており、明日は毎春恒例の球春を告げる大会の撮影で西に向かいます。

一旦、当ブログもシーズンの区切りとなりますが、日曜と月曜にはロシアFECのSLも予定されているので、また随時、更新していきたいと思います。オフシーズンもたまに覗きにいらしてください。