アルペンスキー撮影記

毎冬、ヨーロッパアルプスを中心に行われるアルペンスキーワールドカップの魅力を紹介していきます

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シプリエン・サラザン、シュトライフ征服

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気温マイナス10℃、雲一つない快晴のキッツビュール、第84回ハーネンカムレーネンはシプリエン・サラザンが昨日より2.89秒速いタイムでシュトライフを「完全征服」しました。

2位にはマルコ・オーダーマット(昨日より2.22秒速いタイム)、3位はドミニク・パリス(同、1.93秒)でした。

「パーフェクトレース」。

レース後のキャプテンミーティングでも、冷え込んで硬くしまった氷結のコース、これ以上ないという晴天、無風の絶好のコンディション下のレースに高評価のコメントが続きました。

フランス人では1995年、リュック・アルフォン以来のシュトライフ征服となります。

優勝タイム、1分52秒96は昨日より3秒近く速かったものの、1997年フリッツ・シュトローブルのコースレコード、1分51秒58には及びませんでした。

ここまでダウンヒルは7戦を消化。

悪天候続きで、なかなか「開幕」しなかった今季の男子滑降でしたが、初戦バルガルディナでブライス・ベネット、2戦目ドミニク・パリス、3戦目ボルミオでサラザンがDH初優勝、4、5戦はウェンゲンでオーダーマットDH初優勝含む連勝、そしてサラザンのキッツビュール連勝と滑降戦線はマルコ・オーダーマットとシプリエン・サラザンが6ポイント差で一騎打ちの展開となってきました。

エース、アレクシ・パンテュローをウェンゲンSGの怪我で欠いたフランスチームでしたが、29歳、ロシニョールを駆る「遅れてきたヒーロー」シプリエン・サラザンの登場に救われた格好といったところでしょう。

今シーズンはセルデン開幕戦前のルッカス・ブラッテンのサプライズ引退から始まり、トップ選手に怪我が相次ぎ、マルコ・シュバーツ、パンテュロー、キルデに加え、今日はスロバキア・ヤスナのGSでペトラ・ブルフォバが右膝前十字靭帯断裂の怪我を負いました。

オーダーマットとサラザンの2人には、是非とも最終戦まで無事に戦い続けて欲しいと願います。

そして今日は2018年のシュトライフ覇者、トーマス・ドレッセンの引退レースでもありました。

www.alpineskiphotography.com

W杯通算5勝、30歳が自身初優勝を飾ったキッツビュール、シュトライフを最後にピステを去ります。

明日は、コース名「ガンスレン」でSL。

ウェンゲンで29位となった加藤聖五は53番、小山陽平は63番スタートです。

なお、ウェンゲンのブログで、キッツビュールからは日本選手3人出場可で相原史郎の見込みと記述しましたが、「W杯クオータ」の期間が今月22日が区切りのため、今回は2人のままとなります。

明日のレースが終わった時点で小山陽平と加藤聖五がWCSL(ワールドカップスターティングリスト)60位以内に残れば、次戦シュラトミングに3人出場となるでしょう。

不勉強ですいませんでした。

https://assets.fis-ski.com/image/upload/fis-prod/assets/Quotas_M_2324_4.pdf