アルペンスキー撮影記

毎冬、ヨーロッパアルプスを中心に行われるアルペンスキーワールドカップの魅力を紹介していきます

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リナス・ストラッサー、ガンスレン初制覇

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リナス・ストラッサーがキッツビュール初勝利、W杯通算4勝目を挙げました。

朝から冷え込んだガンスレン、例年、スキーを履かずにアイゼンでコースに入るのですが、思いっきり踏み込まないとそのアイゼンの歯も刺さらないほどの硬さ、ここ数年では一番の「氷結のガンスレン」でした。

その証拠と言ってもいいのか、1本目は、どんな晴天であろうと全く陽が当たらないコース前半箇所でコースアウト続出。

31人が1本目コースアウトはW杯の中ではそうそう無い出来事でしょう。完走して2本目に残れなかったのは7人のみでした。

冒頭の写真のように、その強烈な氷の斜面で、少し遅れ気味とはいえ、しっかりスキーのフレックスを出せる位置に乗って滑ってこれるW杯レーサーには畏敬の念を抱かざるを得ません。

撮っていても「あ、速いな」と感じたのは1本目トップタイムのクリストファー・ヤコブセン。

私の撮っていたコース前半では、コンパクトで確実な動作で素人目にも速いことがわかりました。W杯は2度目の2位。水曜夜のシュラトミングも楽しみです。

アデルボーデン、ウェンゲンと連勝中のマヌエル・フェラーは表彰台を逃す4位。それでもキッツビュールはこの日1番の盛り上がりを見せました。

53番スタートの加藤聖五はコース序盤であわやコースアウトのミスをリカバリーしたものの、2回目の大きな失敗で転倒、途中棄権。

63番スタートの小山陽平もコース序盤でポールをまたいで右スキーが外れて途中棄権に終わりました。

右足を気にする素振りがあったので膝を痛めたのかと心配でしたが、膝ではなく足首に少し衝撃を感じているとのことでした。

本人は「多分大丈夫です」と気丈でしたが、次戦出場に影響が無いことを祈るのみです。

昨日のブログで水曜日夜のシュラトミングSLは、相原史郎を加えた3人出場濃厚と書きましたが、今日のレースが終わった時点で、加藤聖五がWCSL(スターティングリスト)で63位に落ち、60位以内からもれてしまったことで、小山陽平60位の「1」と国枠の「1」、合計「2」のままとなってしまいました。

さらに、今日同様、シュラトミングと来月4日シャモニSLで2人とも順位を残せなかった場合は、バンスコからは国枠「1」のみとなってしまうピンチです。

昨日の練習では2人ともに「いい仕上がり」と河野恭介チーフコーチは太鼓判を押していましたので、過去、日本チーム得意のシュラトミングで、目の覚めるような快走を期待します。

最後の写真はレース終了後の滑降コース、シュトライフの撤収されたゴールエリアから。

第84回ハーネンカムレーネンはこれにて終了。また来年、よろしくお願いします。

私は今夜、イタリア、フランスのカメラマン仲間と夕食を楽しんで、明日、ゆっくりとシュラトミングに移動します。