ドイツの新鋭24歳、トーマス・ドレッセンがシュトライフを制し、ワールドカップ初優勝を遂げました。
2015年2月にザールバッハの滑降がワールドカップ初出場。それから今季で4シーズン、42レース目での快挙を成し遂げました。
昨シーズンのクビットフィエルDHで6位、今季のビーバークリークDHで自身初の表彰台3位に立つと、ボルミオのACで5位、ウェンゲンDHでも5位、昨日のSGは15位、そしてとうとう今日、伝統の第78回ハーネンカムレーネンで表彰台の中央に立ったのでした。
16番スタート、地元オーストリアの今季好調ビンセント・クルリケマイヤーが7番スタートでラップに立ったベアト・フォイツを上回れなかったところで、今日はフォイツの優勝という雰囲気が漂いましたが、そのフォイツを0.20秒上回って、トーマス・ドレッセンがゴールエリアの大観衆を驚かせました。
伝統のハーネンカムレーネン滑降での劇的で衝撃的、そして感動的な初優勝だったと思います。アルペンスキーレーサーにとって、これ以上の瞬間はおそらく他にないでしょう。おめでとうございます!
両脇にスイスとオーストリアのベテランをしたがえての表彰台は格別でしょう。
次戦は地元ドイツ、ガルミッシュ・パルテンキルヘン。凱旋レースとなる27日の滑降がまた楽しみですね。
昨日の時点で風邪が治りきっていなかった須貝龍とはインスペクションで会いました。「来年に備えトレーニングランのつもりで出ます」と出場を決行。
ドレッセンより2歳年上の須貝龍、58番スタートから+9.01秒の56位で見事、シュトライフを滑り切りました。
FISのサイトでは当時の記録は15位までしかなく、調べきれないのですが、日本人がキッツビュール滑降を滑りきったのは杵渕隆さん以来との情報がありますが、このブログの読者の方で詳しくご存知の方はぜひご遠慮なくコメントください。よろしくお願いいたします。
この「世界最怖」コースを滑りきった龍に大拍手を贈りたいと思います。
本人は「来年の為に」と言っていたので、来季以降のキッツビュールも「勇者」須貝龍に皆様の大きな応援、よろしくお願いいたします。
最後の写真はハウスベルグカンテの入り口をインスペクションする須貝龍
追記:アトミックさんのフェイスブックに1987年の杵渕隆さん以来の完走と記事が出ています。杵渕さんと須貝龍との「歴史的」な握手も掲載されています。ぜひご覧ください!