高速系唯一の侍がスキークロスへ転向することになりました。
昨シーズン、ウェンゲンのアルペンコンバインドで29位となり自身初のW杯ポイントを獲得、翌週のキッツビュール滑降でも杵渕隆さん以来、31年ぶりとなる日本人選手の完走を成し遂げた須貝龍(クレブ)が、アルペンスキーからスキークロスへの転向を決意し、クレブの早期受注会で発表しました。
本人からもコメントを寄せていただきました。
今年よりスキークロス競技へ転向になりました須貝龍です。 昨シーズンまで日本人は挑戦する事が困難だった高速系種目に挑戦させてもらっていました。
憧れだったキッツビューエルの舞台、そして初めてワールドカップに出場した想い出の地であるウェンゲンで初のワールドカップポイントを獲得出来ました。
キッツビューエルでは吐き気がするような恐怖との闘いで、コースを想像するだけで身震いがするほどでした。ウェンゲンではワールドカップポイントが取れるコースはここしかないと思って臨んだレースでしたので他のレースにはない独特の緊張感を味わいました。
日本人ではただ一人の挑戦で苦しい部分もありましたが、挑戦したからこそ高速系種目の本当の面白さや楽しさを実感出来ました。
そんな経験が出来たのも、ここまで挑戦を続けてこれたのも応援して頂ける皆様のお力添えのおかげです。本当にありがとうございます。
来シーズンからは新たな挑戦になります。 スキークロスでは全くの初心者です。僕の得意分野というわけでもありません。それでも今は新しい事への挑戦が楽しみで仕方ありません。今までとは違ったトレーニングや環境に不安もありますがそれ以上に楽しみな気持ちが大きいです。
今年で27歳になりますがまだまだ挑戦させてもらえる事に感謝し、全力で挑戦させていただきます。 引き続き皆様からの熱い応援を頂ければ幸いです。
日本人高速系選手がキッツビュールやウェンゲンで30位以内に入り、W杯ポイントを獲得することを夢みていた私としては、正直に言えば、今年一番の衝撃的なニュースでした。
これでまた、日本人の高速系選手はいなくなり、またいつ登場するのかも全く見通しの立たない状態となりました。
今まで、大きな夢を見させてくれた、須貝龍には感謝の言葉しかありません。ウェンゲンACのポイント獲得や、キッツビュールの完走は、それだけでも誇りに思います。
その貴重な瞬間を撮らせてもらえたことに感謝です。
新たなフィールドでの活躍も期待して、またこのブログで彼のスキークロスの勇姿をお届けする日が来ることを楽しみに待ちたいと思います。