アルペンスキー撮影記

毎冬、ヨーロッパアルプスを中心に行われるアルペンスキーワールドカップの魅力を紹介していきます

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エイドリアン・テオーがラップ W-CUPキッツビュールDHトレーニングラン

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ヨーロッパも異常な暖冬、雪不足で心配された今季のワールドカップ。

ここキッツビュールもゴール前の急斜面トラバースの名物ハウスベルグカンテに今年も雪がつかないのではと心配されていましたが、なんとか本来のコースでレースは行われそうです。

今朝のレンタカーの気温計はマイナス12.5℃。ウェンゲンに続き、やっとここのところだいぶ冷え込んできました。

今日の滑降トレーニングランのラップはエイドリアン・テオー。

キッツビュールDHは2011年に3位.。今季は昨年末のサンタカテリナDHで勝ちW-CUP3勝目をあげ、先週ウェンゲンでもACで3位表彰台にあがっています。

冒頭の写真はスタート直後の急斜面へのジャンプ箇所、名物「マウスファーレ」を飛行するエイドリアン・テオー。左上に小さく見えるのがスタートです。

毎年感じますが、このキッツビュール滑降のスタート台に立つ選手には敬意を表さざるをえません。

マウスファーレはスタートから見えるのですが、ジャンプの飛び出す場所が見えるだけで、着地地点はまったく見えません。

ただでさえ、スタートから急斜面であるのに、さらにジャンプの先が見えない、着地点が見えないさらなる急斜面に飛び込んでいく恐怖感はいかばかりかと思います。

まあ、もしかしたら恐怖感など感じていないからこのスタート台に立てるのかもしれませんけどね。

ウェンゲンACでワールドカップ初出場、43位となった須貝龍選手は明日水曜にキッツビュール入りし、木曜のDHインスペクションを行います。

コースの状態を確認して(もちろんポールセットはSGとは異なりますが)、引率のオーストリア人コーチと相談の上、ACに出場するかどうかを決めます。

本人はキッツビュールSGに出場したい意向で、私はウェンゲンでの彼の滑りを見る限り、少しジャンプに不安はあるものの、SGであれば十分滑りきれるのではないかと考えています。

心配なのは、冒頭で書いた名物ハウスベルグカンテの斜め超急斜面のトラバース部分。

ほぼ滑降と同じポールセットが立つので、高速でバンピーなトラバースをこなさなければなりません。

彼は「死にさえしなきゃいいんですけどね」なんて言うので、「いやいや、怪我されちゃ困るよ」と思いましたが、それぐらいの覚悟がなければワールドカップの高速系レースには出場できないのかもしれません。

心から彼の勇気と度胸、そして「やるしかない」という覚悟に感服します。

念のため、キッツビュールDHにはまだ出ない方がいいよと言いました。本人もダウンヒルに出る気持ちは今のところないようです。ほっ。

また木曜日に須貝龍選手の動向を書きたいと思いますが、またしてもJsportsでは金曜のSG、ACの放送予定がないのですね。あらー・・・。