アルペンスキー撮影記

毎冬、ヨーロッパアルプスを中心に行われるアルペンスキーワールドカップの魅力を紹介していきます

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イビッツァ勝利 ウェンゲンSL

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まだ真っ暗な早朝、ラウターブルネン駅に向かうときは小雨でした。ウェンゲンに着くと雨はやみ、気温の高い曇り空。

各国のコーチたちと一緒の電車でレースコースまで上がると余計に気温の高さを感じました。

インスペクションの始まる30分前には雪が降り始めましたが、レース開始とほぼ同時にやみました。

日本人にとっては、いや、湯浅と賢太郎にとってはオリンピック代表をかけたレースとなりましたが、勝ったのは不屈の闘志、イビッツァ・コステリッチ。SLの勝利は昨シーズンのアルタバディア以来。ほんとに手術したのか疑いたくなるくらいです。 

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そしてオリンピック代表に決まったのは明と賢太郎。

明は1本目の急斜面でコースアウト、賢太郎は20位、湯浅は25位。

ワールドカップのスタートリストは湯浅43位、賢太郎49位で湯浅のほうが上ですが、今季のここまでのSL総合順位は賢太郎38位、湯浅43位で賢太郎の方が上。

とにかく代表に決まった2人にはバンクーンバーでの快走を期待したいと思います。

一方、惜しくも出場を逃した湯浅ですが、今日すぐに長距離移動し明日、大越や石井智也とともにオーストリアでヨーロッパカップに出場します。

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オリンピックが全てではない。

言い古された言葉ですが、彼にはこのあと残されたキッツビュール、シュラトミング、クラニスカ・ゴラのワールドカップで思う存分、暴れてほしいと思います。

レースコースからウェンゲン駅に向かう途中、賢太郎と植野マッサーに会いました。

「おつかれさまでした」。

私と2人がかわした言葉はそれだけでした。

賢太郎に笑顔はありませんでした。

オリンピックに出る出ないでハラハラさせるレベルは賢太郎の本意ではないと思います。

湯浅とともに賢太郎のこれからのレースでの滑りにも期待したいと思います。

そして今日、コースアウトした明にも日本のエースとして期待します!

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一番上の写真はボディ・ミラーのインスペクション。彼のころは大粒の湿った雪でした。