ミュンヘンからの帰国便はクリスマス前で満席のせいもあり、幸運にもアップグレード。ビジネスクラスで熟睡して帰ってきました。
「大寒波襲来」だったヨーロッパもSLが終わって明けた翌火曜には「暖冬」に様変わり。アルタ・バディアでマイナス6℃、昼にはミュンヘンでプラス7℃になっていました。
それにしてもヴァル・ガルディナからアルタ・バディアの一週間はマイナス10℃から20℃のあいだが毎日続き、久々に寒さを実感しました。
それでも、私はデサント製のダウンウエアにパタゴニアのレトロジャケット、アンダーアーマーの冬用ウエアの3枚だけで乗り切れました。
下もフェニックスのオーバーパンツにユニクロのエアテックキルティングパンツ、フェニックスのタイツの3枚重ね。靴下は厚手でない普通のものを履いていました。
まだまだ実体験が必要だとは思いますが、何度か寒さを経験するうちに、自分では上着は着過ぎないことと、「本当に暖かいというものを選んで着る」こと、案外、腰から下の防寒が大事だという結論に達しそうです。
もちろん、耳と首、手先の防寒も大事です。グローブはブラックダイヤモンドの「ガイド」。帽子は耳まですっぽり被れるもので、顔も寒いときはネックウオーマーもしたりします。
ただ、どうしようもないのがブーツのなかの足指。スキーブーツだとなかなか自由に足指が動かないのでだんだん感覚がなくなってきます。これは足踏みで対策しています(笑)。
一方、たまに質問されるカメラ機材の防寒対策ですが、現在では全く必要ありません。注意するのはホテルに帰って急にザックを開けないことくらい。ザックごと暖めて、室内気温になじんでからカメラを取り出しています。
さて、コース内で朝からお昼すぎまでじっとしているカメラマンの防寒対策はこのくらいにして、写真中心にヴァル・ガルディナ〜アルタ・バディアの雑感を。
ヴァル・ガルディナのジャンプ箇所では、FIS役員の指示で飛び出す部分の斜度を削って調整していました。ケガ人の多い今季、コースの安全対策にはいつにも増して神経を注いでいます。
マイナス15℃の極寒のなか、クラウス・クローエルだけはこの格好。トレーニングランを含めた4日間、インスペクションでこの格好だったのは彼だけ。
スタートに置かれたダウンヒルのスキー。選手ひとりに対し2本くらい持ってきています。トレーニングランでは1本だけだったりします。
アルタ・バディアGSのスタート景。サービスマンの皆さんが階段状に作業スペースの場所とり。ワールドカップといえども、スタートハウスの後ろに控え用のテントや休憩スペースがあるのはキッツビュールのDHくらいです。たいていはスタートに一番近いレストハウスから選手たちは降りてきます。
インスペクションでまたカメラに向かってVサインをくれたジュリアン。余裕がありますね。その前にもヘルブストと談笑していました。昨シーズン29歳でワールドカップ初優勝をとげた彼は、レースそのものを楽しんでいるように見えます。
ジュリアンのVサイン、今季はあと何回撮れるでしょうか?
今年もこのブログをご覧いただき誠にありがとうございました。お陰さまで右膝も順調に回復。今回はスキーを履いて行動することができました。
また数日で新しい年を迎えますが、2010年もどうぞよろしくお願いいたします。