今朝も雲海でした。
ウェンゲンのときとまったく同じですが、今日は登山電車ではなく、ゴンドラ。
ゴールそばにあるゴンドラをスタート近くまであがると、上に着く直前、さっと晴れ間が目にとびこんできました。
まるで、天気の悪い日に飛行機に乗って、低く垂れ込めた雲をつきぬけた瞬間のような「どピーカン」でした。
急いでザックからカメラとレンズを取り出し、ボディやキューシュが行ってしまわないうちに撮りまくりました。写真はミヒャエル・ヴァルヒホッファーの後ろ姿です。その向こうに見えるのが雲海。
あまりそこに長居するとインスペが始まってしまうので、頃合いをみてスタートまでおりました。そこからは、純白の世界。
結局、その濃霧によって今日のDHはキャンセルとなってしまいました。真横のコースで行われる予定だった女子のSGも明日に順延になりました。
写真はインスペクション中のヘルマン・マイヤー。コース下部は霧はなかったのですが、上部のある区間だけ濃霧だったようです。
私がいた撮影ポジションには英語が流暢な地元のスキークラブの方がいました。
11時開始を粘りにねばって3時間半。14時半になってキャンセルの決定を下さざるをえなくなりました。
「1週間の仕事がパーになった」と言ってその方はとても残念そうでした。
各国のコーチももちろん、3時間半、私の横で待ち続けました。
しまいには、コースの外で焚き火が始まってしまいました。
そこの場所にいたのは、イタリア、フランス、スロヴェニア、スイス、ドイツ、カナダのコーチ。誰が一番、「焚き火奉行」だったかは、みなさんもちろんすぐわかりますよね。(焚き火が一番似合いそうな国は?ちなみにドイツコーチはかなり手伝ってましたがね。)
明日は女子SGは行われますが、男子は結局このコースでのレースはなし。インスペクション中にザルンチッチが「おはよう」と声をかけてくれたので、コースの印象を聞いてみました。
「ハイスピードでバンピー。でも、キッツビュールやボルミオ、ビーバークリークほどではないよ」と教えてくれました。
片斜面や細かい凹凸を高速で駆け抜けていく彼らの感覚は、我々常人とは違うものの、少し選手の気持ちがわかったようでうれしかったです。
明日はSL。昨日の女子SLのコース状況からみると気温が今日のように低いと良好でしょう。暖かいと溝が深くなる可能性があります。世界選手権前の最後のSL。ガルミッシュにほど近い本拠地インスブルックから乗り込んでくる日本チームに期待しましょう。
追記:スタートナンバーは明、37番、湯浅41番、賢太郎が61番です。