オーストリア、セルデンより帰国しました。
マルコ・オーダーマットのセルデン初勝利の翌日は、ミュンヘン空港で鼻奥に柔らかい綿棒を突っ込まれるPCR検査を受け、その日は空港近くに一泊。
翌朝、日本帰国の際に必要な書式を取りに行き、そのままフランクフルト行きの飛行機に乗りました。
ミュンヘン空港は搭乗手続きカウンターの横にPCR検査を行う場所があり、ウェブで事前予約、支払いを済ませ、検査から2〜4時間で結果がスマホに届く方式です。
カウンターで「日本に行くのか?」と聞かれるので、「ヤー」と答えると(本当はイエス笑)「スマホの結果を持ってまた来てください、その時に日本書式の陰性証明書をお渡しします」と丁寧に説明してくれました。
予約から証明書の発行まで至ってスムーズに進みましたが、検査を24時間やっているわけではないので、搭乗時間によっては一日余計に滞在しなければならないというのが面倒なところです。
人がまばらなミュンヘン空港内も、乗り継ぎハブで賑わうフランクフルト空港内も、ほぼ全ての人がマスク着用でしたが、ドイツもオーストリアも屋外ではマスク着用者は皆無でした。
上の写真はセルデンの観客席。映像をご覧になった方は気がついていたと思います。マスクをしていない人たちを狙ったのではなく、どこを見渡してもマスクした観客はいませんでした。
それでも、室内レストランなどに入る時は皆ポケットからゴソゴソとマスクを出してます。バーガーキングの店内で食べる際も、陰性証明やワクチン接種証明を見せなければなりません。その点はとてもメリハリが効いていて、日本も段階的に元に戻す方策として参考にすべきと思いました。(現在、オーストリアは1日約4,000人の新規感染者数)
こちらではワクチン接種証明書、コロナからの回復証明書の威力が強いらしく、「なるべく早く元の生活スタイルに戻しましょう」という日本で言う「withコロナ」のムードが強いように感じます。
今回のセルデンのプレス関係者はワクチン接種証明があれば大丈夫でしたが、浦木ヘッドコーチによると、出場選手たちは昨季同様、72時間以内のPCR検査陰性証明をFISに登録しなければならないとのこと。
今季もレースに出るたび、移動のたびにお金と手間がかかって大変です。一回の検査でだいたい円換算12,000円は取られます。
ただ、今季は日本チームの選手、スタッフ共にワクチン接種済みとのことですので、昨季のような陽性判定による欠場の心配は少ないと言っていいでしょう。
昨季の総合とGSのチャンピオン、パンテュロー、1本目はライツィンガーに+0.57秒の6番手につけ、2本目は14位のタイムでも合計で5位。表彰台に上がれなかったのは残念でしたが、「最低限」の成績は残したように思います。
各国、わずかな「更新」に留めているレーシングワンピデザインですが、今季のフランスチームはより鮮やかなブルーで好天に映えました。
セルデンでは昨季のワンピでレースに臨んだ日本チーム。次戦のレビ女子SLでは今季のウエアがお披露目になるといいですね。
加えて、2月はオリンピック用の各国ウェアデザインも楽しみです。
上の写真は昨年のセルデン覇者、ルッカス・ブラッテン21歳。2本目トップタイムで1本目19位から7位にジャンプアップでドヤ顔?ゴールの図です。
昨季は1月のアデルボーデンGSで左膝の靭帯を断裂、1年経たないうちにトップシーンに復帰してきました。今季「も」注目の新鋭、最右翼と言っていいでしょう。
この写真、実は私はマスクなしで撮影しています。(日本のスポーツイベントはすべてマスク着用義務があります)
というのも、周りが誰もしていないからという単純な理由。
「同調圧力」に弱い民族の一員として(←皮肉ですが)、「外でマスクなんかしてるの誰もいないぞ」という無言の圧力に簡単に負けました。
オーストリア、ドイツに一週間ほどいただけで、外でマスクするのをアホらしく(←ちょっと言い過ぎか?)感じてしまうほどでした。
外出時にマスクをしないなんて考えられないと思っているあなた、あなたも周りに誰もマスクしている人がいないと、してるのが馬鹿らしくなりますよ、きっと。
「同調圧力」に弱い国民性ですからね。
私は今、自宅隔離中。
散歩や短時間の買い物は許されていますが、入国者健康管理センターから1日3回、居所確認の連絡が来ます。
2回は「現在地報告」という表示をプッシュすればいいだけですが、3回のうち1回は電話に出て、自分の顔を30秒間、写さなければなりません。
すべてAIが行っていて、音声皆無の、人の介在を一切感じさせない「失礼な」居所確認なのですが、じっと耐えるのみです。笑
ミュンヘン到着後、ミュンヘン出発前、日本到着後にPCR検査をそれぞれ喉奥、鼻奥、唾液と3回行っているので、何もしていない人よりは陰性の確率は高いと思うのですが、これも致し方ないですね。
その「MySOS」というアプリですが、もし海外にこれから行かれるかたは、事前にインストールしておくことをお勧めします。同時に厚生省のウェブ上の「質問表」も入国前に答えて、QRコードをスクショしておくことを勧めます。
それさえ済んでいれば、飛行機を降りて、1時間40分ほどで外に出れると思います(羽田空港)。
いくつかある入国書類は10個ほどある折りたたみテーブルにそれぞれ係員がいて、それを一つのブースとして一つの項目をチェック。
それが終わると次のブースへ進み、一つ一つクリアしながら歩いて進んでいく「非滞留方式」。
まるでゲーム感覚で手続きがどんどん進んでいくように感じさせ、イライラさせない上手い方法でした。
最後の「関門」PCR検査も唾液を提出してから30分足らずで結果が出ました。
おまけに預け荷物はターンテーブルの前ですでに個別のカートに載せられており、そのカートに名前まで貼ってあり動かしやすく綺麗に並べてありました。
日本の、羽田の、ANAの丁寧さに改めて感動でした。
帰国後自宅隔離も今日で3日目。まだ2回しか連絡が来ていないのでもう一回来るでしょう。早朝や夜には来ないので、もうそろそろ。笑