アルペンスキー撮影記

毎冬、ヨーロッパアルプスを中心に行われるアルペンスキーワールドカップの魅力を紹介していきます

スポンサーリンク

ヒルシャー圧勝 W-CUPバンスコGS

スポンサーリンク

f:id:shinfotograf:20181128231549j:plain

ヒルシャー強し!

といったところでしょうか。

彼にとっては3週間ほどレースから離れ、後半戦とも言えるバンスコGSでしたが、前半からの好調をそのままに、2位のブラルドーネを1.39秒離す圧勝でした。

1本目ラップのリゲティと3位のファナラが失敗しての大きなタイム差ではありますが、それ以上にヒルシャーの強さが強烈なインパクトで輝いたレースでした。

彼はスラロームの「片反」とコースアウトを除くと、開幕戦のセルデンGS6位が最低順位で、これまで7勝。2位、3位、5位がそれぞれ1回といわいる失敗レースというものがありません。

彼にとっての今季の死角は、SLでつきもののポールまたぎ以外はありえないと言えるでしょう。

GS、SLともに残すレースは3つずつ。

この6戦、ヒルシャーがすべて勝つようなことがあれば技術系のみの出場で大クリスタルトロフィーを手にすることになります。

明日、ストップ・ザ・ヒルシャーは現れるのでしょうか?

もちろん、我々はその役目を「サムライ」湯浅直樹に期待しましょう!

今日のバンスコはときおり下から吹き上げる強烈な突風でキャンセルの心配もありましたが、スタート前になって風もおさまり、レース開始。

しかし、バンスコの突風はおとなしくしていてはくれませんでした。

私と田草川さんが撮っていたすぐ横に広告バナーがあったのですが、1本目のレース中、そのバナーの支柱ポールが突風で折れてしまうほどでした。

それでもレースは続行され、何人かの選手は気の毒なほどの突風のなか、急斜面を降りていきました。

f:id:shinfotograf:20181128231654j:plain
一番の「被害者」と思われるのはこの方、地元ブルガリアのニコラ。可哀想に。

吹き上げの風なので、だいぶタイムには影響があったと思います。

明日は予報では晴れ。日曜なので、風もお休みしててくれるように祈ります。

3位にはヒルシャーに続けとばかりに、オーストリアの新鋭20歳、マルセル・マティス。あら、あなたもマルセル?笑

f:id:shinfotograf:20181128231737j:plain
マルセル・マティスは2009-10シーズンにワールドカップ初出場。今季のアルタバディアGSで27位に入りワールドカップ初ポイントを獲得していました。私の記憶ではヒルシャーと同じ学校の出身です。

写真はその先輩、ヒルシャーと。ジオ撮影です。

まだまだあどけない子供の顔ですが、これから表彰台の常連になるようなら、あっという間にキリッとした男の顔になってくるでしょう。

今日のGS3勝目でヒルシャーがGSレッドビブを奪取。2位リゲティとは81ポイント差つけました。そして総合争いはトップのイビッツァに118ポイント差の3位。

ソチのSCでのSLで膝に痛みが走ったイビッツァは、先日、スイスで軟骨除去の手術を受け、クラニスカ・ゴラでの復帰予定ですが、復帰前には追いかける立場に変わっているかもしれません。

イビッツァはケガの回復具合とあいまって、どこまで彼本来のパフォーマンスを発揮できるか?

ベアト・フォイツを含めた3人の総合優勝の行方も佳境に突入です。

さあ、明日はSL。

先週末、ブルガリアのヨーロッパカップ2戦に出場のあとすぐドイツに移動したものの、そのヨーロッパカップが中止となり、再びブルガリアにトンボ帰りしてきた明が残り2戦、どんな滑りを見せてくれるのか、

そして昇り調子の日本のエース、湯浅直樹が得意のバンスコでまた日本を沸かしてくれるのか、

大いに期待して明日、日本から応援お願いいたします!