アルペンスキー撮影記

毎冬、ヨーロッパアルプスを中心に行われるアルペンスキーワールドカップの魅力を紹介していきます

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岡部哲也健在なり バルディゼール〜アルタバディア雑感

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ヨーロッパでは寒波が続いているようですが、20日の帰国便は予定通りフライト、しかもクリスマスプレゼントなのか、搭乗ゲートでビジネスにアップグレードされてラッキーでした。

今年最後の雑感を。

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バルディゼールのSL、1本目のインスペクションです。まだ太陽が山に隠れているので朝9時前でも薄暗いです。

コースを登りかえしてくるのはプランガー。途中でサービスマンの持つスキーと履き替えてエッジが合うほうのスキーを選んでいたようでした。

このとき当然私はアイゼンを装着していたのですが、プランガーはブーツのつま先を氷った雪面に突き刺しながら平然と登ってきました。つま先にエッジでもついてるのか?(笑)

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ヨーロッパカップGSが行われたサンビジリオのゴール前急斜面。マンフレッド・メルグの地元です。(メルグの発音、イタリア人のおっさんに確認したところ、「メ」と「モ」を2つ合わせたような音でした。確実に「メ」ではないのですが、日本語表記だとモエルグと書くよりはメルグのほうがより近いでしょう)

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ゴールには大きめのスタートリスト。名前の横に手書きでタイムが書かれているのを選手自身で確認します。

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男子ワールドカップを仕切るのがギュンター・フィアラーなら、ヨーロッパカップはこの方、マルクス・ワルドナーさん。

この写真を撮った直後に、撮影位置はここでオッケー?と聞くと、「ここはアルタバディアじゃないからオッケーだよ!」と。

前夜のキャプテンミーティングで「明日、コース内入っていいですか?」と言ったら、「よく来てくれたね」と歓迎してくれた気さくな方です。

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1本目と2本目のあいだにはゴール横のテントでパスタが待っていました。選手、コーチ、役員、関係者、みないっしょにおいしいパスタを頬張って大満足。

こんな「出張テント」みたいなところでも、しっかりおいしいパスタを食べさせてくれるおもてなしがほんとに素晴らしいです。イタリア人にとってパスタは日本人がコメにこだわるのと同じことなのかもしれませんね。

毎年思う事なのですが、イタリアではおいしい食事をいただけるのに、ちょっと国が違うとそれほどでもなくなるのはどうして?という疑問。

そのへんの事をアルタ・バディアのホテルの夕食で同席したイタリア人のおじさんに聞いてみました。

彼曰く、「それは各国の文化の違いだ」と言うばかりで、納得した答えは得られませんでした。

日本みたいに受容文化の国だったら、周囲の国々の料理から影響をうけることもあるのでしょうが、そのへんは国境を接する小国が多いヨーロッパの群雄割拠の歴史と大いに関係がありそうですね。

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写真はサンビジリオからアルタバディアを抜けてバルガルディナへ向かう途中、運転しながらiPhoneで片手撮影。

そのアルタ・バディアの安いホテルでは、一人のさびしんぼうに気をつかってくれるのか、3人のイタリア人おじさんたちと同席。最初はどうしたものかと思うものの、徐々に話しだすと旅の1ページとしてはいいものでした。

3人はアルタ・バディアから1時間くらいのところから遊びに来たとのことで、そのうちの一人が英語を話せたのでスキーの話題でなんとか場をもたせました(笑)。

イタリア人なのに「ボディのファン」というおっさんがいて、「どこが好き?」と聞いたら、「クレイジーな滑り」とのお答え。

やっぱりヨーロッパのファンも片足スキーでずっと滑っていってしまうところや、サイドネットバナーの上を滑っていっちゃう型破りなところには魅力を感じているそうです。ボディは今季、未勝利なのでクレイジーな滑りであっと驚かせる勝利を期待したいですね。

そして、イタリアのおっさんなのでやっぱり話題はアルベルト・トンバへ。

「トンバの時代のジャポネーゼ、ええっと、、、、」と名前が出てこないようなので、待ってましたとばかりに

「テツヤ・オカベ!」と私が言うと

「オカベー!!!そう、そう!」と3人が声を大にして口をそろえました。

岡部哲也さま、未だイタリア人おっさんたちの心の中に健在なり!

ちなみにその英語を話すおっさんは、私のiPhoneになぜか入っていたガンダムプラモデルの写真を見て、また大きな声で「グンダム!」とも言ってました。ジャパンアニメも世界を席巻してます(笑)。

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スタートハウスでは今年も「アメリカチームのアニマル浜口」、ヒューイさんが例の野太い美声?で「カアモーン!!」とやってますが、オーストリアチームにもスタートハウスで野太い声を出す方をアルタバディアで発見。

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スタートした選手の背中に向かって絶叫してます。お名前わかったらまたブログで紹介しますね。

そして遅ればせながらマテリアルチェンジ情報。先シーズンはサロモンだったのですが、今季はフィッシャー、ヤニッツァ・コステリッチ(笑)。

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去年、シュラトミングのナイトクラブでぶちゅーっとしていた彼と続いているかどうかは定かではありません。余計なお世話。(笑)

そして締めはバルディゼールSL、52番から8位の18歳、ジャスティン・ムリシエのアルタバディアのスタート。ヨーロッパカップのときもそうでしたが、気合いの入ったいい顔してます。彼はもうすぐ19歳。今季はどこまで伸びるか注目ですね。

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さて、日本でもやっと雪の恩恵がスキー場にもたらされたようですね。

明と湯浅のトップチームも今日、再び渡欧しました。明日はボルミオDHです。

この一年はオリンピックシーズンだったこともあり、いろいろなことがありましたが、また新年もこのブログをどうぞよろしくお願いいたします。

みなさま、よいお年をお迎えください。