アルペンスキー撮影記

毎冬、ヨーロッパアルプスを中心に行われるアルペンスキーワールドカップの魅力を紹介していきます

スポンサーリンク

ファインダー越しにみえるもの

スポンサーリンク

f:id:shinfotograf:20180706110335j:plain

ファインダーをのぞいていて、勝手にひとりでセンチメンタルになるときがあります。

明を本格的に撮るようになって今シーズンで6年目。ウェンゲンで彗星のごとく「衝撃のデビュー」を果たす前、ヨーロッパカップの2本目に残れないこともあるようなときから私は彼を撮っています。

インスペクションで彼を撮っているとき、最近特に「男の顔」になってきたと感じます。

まだ今シーズンのレースでは全くといっていいほど実力を出し切れていない明。もちろん、プロのスポーツの世界は結果がすべてであり、そこに至る過程は光をあびることはなくてもいいのかもしれません。

でも、コース上ではインスペクションのときも、レースのときも、彼らに物理的に最も近いところにいるカメラマンにとって、それをなんとか表現しなければならないという勝手な使命感を私は持っているつもりでいます。

「ファインダー越しに見える選手たちの熱き想い」

それをもっともっと、表現していきたいと思います。

 

FISのポイントが更新されました。期間は15日から来月の2日の分です。

明は5.99から7.50、湯浅は7.59から8.11、賢太郎は14.38から14.87へとポイントを落としました。

賢太郎は今週のヨーロッパカップで2連勝すればポイントはワールドカップ以外では最高の6.00。しかし、日曜に勝ったヘルブストや2位のプランガー、好調なミシリエやハーガンも出場するであろうレースで、2日連続勝利するのは並大抵のことではないと思います。(同一期間で良いポイント2つが必要で、1レースの好成績だけではポイントアップにならない)

もちろん、1位でなくてもタイム差の少ない順位につければ良いポイントは獲れるでしょうが、今シーズンのヨーロッパカップのポイントのつき方を見ていると、最低でも5位以内、できれば3位以内に入っておきたいところです。そうすれば来月からは湯浅と同じくらいのゼッケンでワールドカップ出場が可能になります。

アデルボーデンを回避して練習を充実させたとはいえ、決して簡単に良い結果を出せるものではないという状況にある賢太郎。こういうときこそ、今までの経験を大いに活かしてベテランの底力を発揮して欲しいと思います。

賢太郎のポイントがアップすれば日本チームの3人はかなり近いゼッケンで出走することになります。いつもいっしょに練習している仲間が好タイムをたたき出せば、おのずとそれを聞いてスタートする後続も勇気をもらえると思います。

日本チームの切り込み隊長で、そして「エース」である明に私は今後も多いに期待したいと思います。