アルペンスキー撮影記

毎冬、ヨーロッパアルプスを中心に行われるアルペンスキーワールドカップの魅力を紹介していきます

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全日本選手権雑感

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全日本選手権が終わった夜は、打ち上げのつもりで札幌の街にくり出してみたものの、数時間で眠気に耐えきれずホテルに一人で帰還。そのままベッドにバタンキューでした。笑

ラニスカ・ゴラ、最終戦シュラトミングが高温のなかでの撮影だったこともあり、ふだんより汗をかいて疲労が蓄積したのかもしれませんが、今シーズンは夏のトレーニングの必要性を痛切に感じたシーズンでした。

もちろん、選手並みにというわけにはいきませんが、今年はしっかりとトレーニングして秋からのワールドカップの撮影に備えたいと思います。笑

さて、その全日本選手権の雑感を。

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SL3位の松本勳人はキューシュに敬意を表してスキークルクルを披露。ワールドカップ終戦でもさかんにいろんな選手が真似ていましたが、あまりスキーをキャッチできる選手はいませんでした。

しかし、勳人は見事にキャッチ。ゴール時点ラップでそのあと大越までは抜かれなかったので、格好つきましたよ!笑。

この時期恒例の引退ランは武田未波選手。 f:id:shinfotograf:20181126144544j:plain

2009年の全日本選手権SLチャンピオンです。(そのとき私はスウェーデン、オーレでの最終戦におり、撮影しておりません、すいません)

ジュニアレースも含めるとFISレースは通算25勝。ヨーロッパカップ出場経験もある選手でした。おつかれさまでした。

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えー、ところでこの集合写真はとりあえずどなた宛にお送りすればいいでしょうかね?笑

今季ワールドカップは1度も2回目に進めなかった明ですが、日本トップ選手が勢揃いした全日本選手権で2位以下を1.50秒はなしての圧勝。f:id:shinfotograf:20181126144654j:plain

ずっと明をサポートしている伊東裕樹サービスマンも「忍の一字」のシーズンだったのではないかと想像しますが、最後に報われたのではないかと思います。

ほんとうにシーズンおつかれさまでした、そして、全日本優勝おめでとうございました。

一方、子供のころから滑ってきたテイネでいいところを見せられなかった湯浅直樹f:id:shinfotograf:20181126144724j:plain

GSが終わったあとにゆっくり話す機会があったのですが、腰の痛みがひどく、力が入らないとのことでした。

SL当日朝の練習も見ていましたが、まともにポールを滑れる状況ではなさそうでしたし、インスペクション中でもときあるごとに腰を押さえて痛そうにしていました。

1本目コースアウトのあとは山を降りたと思っていたのですが、「来てくれた子供たちに申し訳ない」と、自ら申し出て2本目の前走の前に滑走。そこでも転倒しながらも最後まで滑ってなんとか観客に応えました。

写真はゴールで大会役員の人たちに頭を下げる湯浅。ビブが母校北海学園(前札幌商業)の名前が入っているのがいいですね。

また来年もテイネで全日本選手権がありますので、来年はワールドカップでの大きな土産を持っての「凱旋レース」にして欲しいと思います。

私が気にしていた、クラニスカ・ゴラとシュラトミングでの元気のなさは、腰痛からくるものでした。

「いろいろ余計なことを考えちゃったよ、例えば、こんなこととか、あんなこと・・」と投げかけた私の「余計な憶測」はすべて外れていて、逆に安心できました。

今後はキャンプなどが続きますが、無理をせずに自身の身体のケアを存分にして欲しいと思います。

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写真は故郷のスキー場でのレースでインスペクションをする湯浅直樹。山の向こうに見えるのが石狩湾。

今季4度目にしても未だに2本揃えての勝負が成立しない賢太郎vs明の北照先輩後輩対決。

志賀FEC2戦はそれぞれが1本目で片反し、野沢は賢太郎が1本目で明に0.71秒つけたものの、2本目でコースアウト。今回は逆に明が賢太郎に0.79秒つけたものの、賢太郎が2本目にコースアウト。

賢太郎はぜひとも勝ちたいレースだったと語りましたが、まだ今季は野沢温泉カップの2戦が残されています。 

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現在、賢太郎の日本人SLのFISポイントランキングは湯浅、大越、明に次ぐ4番手。

来季ワールドカップSL初戦は湯浅直樹の他には誰が出場するのか決まっていないのが現状。

ワールドカップのレース前に、国枠の1を争って出場権を勝ち取るタイムレースをするものと思われますが、賢太郎はそのSL開幕戦出場を目標にがんばっていくと話してくれました。

彼我のタイム差など、今回やFECで確認できたことや、万全の体勢のつもりでレースに臨んだとしても、計算とおりにはいかないこともあるということを再確認できたのではないかと思います。

日本男子トップチームがどのような陣容になるのかも含め、賢太郎の動向にも来季は注目です。

自身のブログに全日本選手権のことが書かれています。

http://ameblo.jp/kentaro1up/entry-11203936777.html

そして毎度ながら若手の台頭を期待している私としては、SLは少し物足りない結果となってしまったことに残念な思いでいます。

出場選手115人中、1本目で50人のコースアウトはいかがなものかと思います。まあ、ゴールすればいいってものではありませんが、速くかつゴールできる技術と体力、そして根性を持ち合わせている選手が少ないのが残念です。

最後の写真は大いに期待している若手筆頭の成田秀将選手。朝のアップ景です。今春は東海大学に進学します。GSは2位でしたので、来季はさらなる飛躍を願います!f:id:shinfotograf:20181126145020j:plain

 

 

以下に星瑞枝選手と清澤恵美子選手のシーズンを振り返ってのブログリンクも掲載します。彼女たちの心情が語られていますのでぜひご覧ください。

http://ameblo.jp/skigirl-mizue/entry-11204894257.html

http://ameblo.jp/emikiyo/entry-11204169630.html

清澤選手とも今回は少し話ができたのですが、彼女曰く、ワールドカップではスタートから第一計時までのタイムが他の選手との比較で極端に遅いとのこと。

「解決すべき課題がはっきりしていて、逆にいいですね」と言った私に、彼女は「解決策は明さんからアドバイスいただきました」と教えてくれました。

ある程度のスピードにのるまでのスタートダッシュのパワーは確かに欧米選手より劣るのかもしれませんが、明のアドバイスを活用して技術でカバーして、来季はワールドカップ上位進出を期待したいと思います!