1998年長野オリンピック以来の国内ダウンヒルレースが今日、おんたけ2240で開催されました。
今日3日と明日4日が滑降、土日でSG2戦の予定でしたが、明日の天気予報がよくないため、1日で滑降2レースを行い、優勝は招待選手のビンセント・ラジョイエ(カナダ、1分42秒10)とハンス・オルソン(スウェーデン、1分42秒63)でした。
冒頭の写真はビンセント・ラジョイエ(カナダ)。
日本人トップは2戦ともに6位に入った清水大選手(小賀坂SC)でラップにそれぞれ3.15秒、4.18秒遅れでした。
出場選手は32名。そのうち招待のハンス・オルソン、ヨセフ・フェルストル(ドイツ)、ジェフェリー・フリッシュ(カナダ)、ビンセント・ラジョイエ(カナダ)、アレキサンダー・コーエル(スウェーデン)を除く27人の日本人選手のうち、DHのポイントを持っていない21人の選手にFISポイントがつきました。
ちなみに上の写真のハンス・オルソンがみなさまには一番のおなじみだと思いますが、彼の今季のワールドカップ最高成績はバルガルディナSGの15位。 ヨセフ・フェルストルはレイクルイーズとクビットフィエールSGでの27位、 ジェフェリー・フリッシュはクビットフィエールDHの17位と、5人中3人はバリバリのワールドカップ選手です。
上の写真がキッツビュールDHでのヨセフ・フェルストルで、下がバルガルディナでのジェフェリー・フリッシュ。
98年長野オリンピック滑降以来、16年ぶりの日本国内滑降レースとなった今日の第2回マックアース/ウエストベルグ おんたけ2240カップ FISダウンヒルでしたが、ダウンヒル競技を復活、ひいては「日の丸滑降隊」を復活させようと、熱意ある多くの方々の尽力により開催され、本日無事レースを終えて、「滑降復活」の第一歩を刻むことができました。
来年には同会場で今年とほぼ同じ時期に全日本選手権滑降の開催が予定されています。
来年はさらに、より多くの選手の参加を期待して、各スキーメーカーの皆様にDHのスキー、各ウエアメーカーの皆様にDHワンピースの手配、用具メーカーの皆様にDH用ヘルメットと脊椎パットの用意を今からよろしくお願いしたいと思います。笑
それと同時に今回、ポイント所持選手が規定に足りずキャンセルとなってしまった女子レースも、来年は開催できるように各方面でご尽力いただきたいと切に願います。
写真は今回、出場がかなわず、前走で男子を上回るタイムを出した日本女子のエース、長谷川絵美選手。
前回の全日本選手権滑降は長野オリンピックの前年、1997年八方尾根で行われ、滝下靖之選手が2位の田島あずみ選手に2.03秒つける1分25秒71で優勝しています。
ちなみにこのときのリザルトには、4.62秒遅れの6位に皆川賢太郎、9.27秒遅れの50位に佐々木明の名前があります。
滝下選手は2002年ソルトレイクオリンピック滑降で42位。その年のウェンゲンDHは52位(このとき吉岡大輔60位)、キッツビュールはDNFで同年3月のオーストリア選手権DH11位が最後のレースとなり(このとき佐々木明DH21位)、その後、ワールドカップDH本レースに出場した日本人選手はいません。
2013-14シーズン終了時点で、ワールドカップのDHコースを滑った日本人最後の選手は佐々木明で、2008年2月バルディゼールSC(スーパーコンビ)での滑走となっています。
私はまだ日本人高速系スペシャリストを撮ったことがなく、日本人ダウンヒラーがワールドカップ滑降の表彰台にあがる場面を撮るのが、SL初勝利とともに「個人的悲願」となっています。
それは私に限らず、多くのアルペンスキーファンの方々の「悲願」でもあると思います。
今回の「日本ダウンヒルレース復活」がその遥かな頂への第一歩となることを願ってやみません。
これから、ひとつひとつ、コツコツと積み上げて、そう遠くない未来に、「日の丸滑降隊」の勇姿をこのブログでもお届けできるようになることを強く、強く、希望します!
写真は第2戦の表彰。
これで今季のスキー撮影はほんとに終了(笑)。
最後にダウンヒル復活に尽力された方々の熱い滑降への想いを感じることができ、再び幸せなシーズンの締めくくりとなりました。ありがとうございました。私も微力ながら応援させていただきます!
最後の写真はご尽力された方々のなかのお一人、吉田美輝子ダウンヒラー。
カメラ前走で男子を上回るタイム?だったかは・・・。笑
彼女は最後に「来年は日本ダウンヒラーのみなさま、全日本選手権に全員集合でお願いします!」と呼びかけていらっしゃいました!!
カメラ前走の動画は下記でお楽しみください!
https://www.youtube.com/watch?v=ld98L78Q8Hg
追記:マックアース社長、一ノ本氏のブログです。ご一読ください。
ダウンヒルレース開催の意味