アルペンスキー撮影記

毎冬、ヨーロッパアルプスを中心に行われるアルペンスキーワールドカップの魅力を紹介していきます

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ゼルデン雑感 その2

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帰国後はテニスや学校取材ものなどで撮影仕事があり、雑感その2が遅くなりました。すいません。

今日は立冬。ここのところ、東京もほんの少しですが冬の足音が聞こえてきた気がしています。

日本のスキー場、雪の降り出しは今年はどうなるか。雪不足に悩まされることがないように祈るばかりです。

 

 ゼルデンの女子のレースの日は午後5時から町でファンクラブのパレードが行われます。毎年その1時間ほど前から町の一本道は大渋滞。ノロノロ運転が始まってしまうので、今年もレース後はなるべく早く山を降りました。

おかげで渋滞にははまらずに宿にたどり着きましたが、今年は町でも雪が舞ったなかでのパレードで可哀想でした。

女子のレースも男子同様、実力者がしっかり上位をキープした感はありますが、そのなかでもちょっと滑りが不安定だったのが「女王」リンジー。 

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私の撮っていた急斜面入り口でも、テールを大きくずらし、ガガガッーーと大きく音をたてて通過していきました。

1本目でティナに2秒37離され、2本目で手をポールに引っかけコースアウト。今季初戦は精彩を欠いた結果となりました。

彼女はレイクルイーズの男子DHに出場を希望しFISに申請をしていましたが、却下されました。

FISの裁定は前走では可ということですが、同時期にアスペンでGSとSLが開催されることもありますので、男子と「女王」との「対決」はかなわぬものとなりそうです。

高速系では圧倒的な力をもつリンゼイですが、今週は2008年に勝利したことのあるレビSLでどんな滑りを見せてくれるのか期待したいと思います。

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ゼルデンで自身初の表彰台に上がったのは3位、ステファニー・コーエル、26歳。このブログでも以前に美人レーサーで紹介した記憶があります。

彼女はGSのスペシャリスト。昨季は種目別11位でした。少し遅咲きの感はありますが、今季はブレイクの可能性を秘めていると思います。

今季は地元オーストリアで世界選手権が開催されることもあり、男子はもちろん、女子選手の活躍にもアルペン大国では例年以上に注目が集まることとなるでしょう。

同い年の今回2位、カトリン・ツェッテルや23歳アンナ・フェンニンガーとともにGSでは期待のトリオになりそうですね。

日本チームからは19歳の川浦あすか選手がワールドカップ初出場を果たしました。昨季のFar East Cup GS チャンピオンです。

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先輩の星(27歳)、長谷川(26歳)両選手には2秒近く離される結果となりましたが、今回の出場が彼女の大きな糧となることを期待し、ぜひ今季は飛躍の年にしてほしいと思います。

彼女を取材をした人の話によると、かなりの負けず嫌いだそうで、その負けん気で気持ちを強くもって前進してほしいですね。

私は週末だけの「弾丸ツアー」でゼルデンー東京の往復でしたが、10月から11月にかけて毎年、オーストリアを中心に多くの日本人レーサーが長い期間練習を行っています。

県連や各メーカーで2〜3週間の合宿を行っていることが多いようですが、おそらくこの時期は100人以上、いやもっと多い日本人レーサーが氷河スキー場で滑っているでしょう。

もちろん、10月などは日本で滑ることができる環境はありませんので、良好なコンディションの氷河スキー場で練習することは効果的だと思います。

しかし、毎年、毎年、合宿を張って、ヨーロッパの環境に慣れ、かたい雪質に慣れ、急斜面や斜面変化に慣れ、中には言葉や生活環境に慣れてくる選手もいるでしょう、それなのにワールドカップで活躍する日本人選手が少ないのは何故なのか?

これは、ゼルデンの時期だけ多くの日本人を現地で見かけるので余計に感じてしまう単純で素朴な疑問です。

極東の島国の地理的ハンデと言ってしまえばそれまでかもしれません。でも、毎年シーズン初めにヨーロッパに渡ってでもスキーの練習をしようという選手が大勢いることは動かしようのない事実です。

そしてその選手たちは、いつかワールドカップの舞台に立つという夢を思い描いているのだと思います。

なんとかその幼い夢が現実のものとなるように、日本アルペンスキー界全体で育てていってほしいと切に願います。

さて、今週末はいよいよSLの男女開幕戦。フィンランド、レビです。

昨年は雪がなく中止となりましたが、今年は降雪機プラス天然雪でコンディションは良好のようです。気温もマイナス。ライブカメラを見る限り、とても寒そーです笑。

土曜日の女子SL、ゼルデンには出場できなかった清澤恵美子選手が日本チーム一番手として登場、続いて長谷川恵美、星瑞枝と3選手が出場します。

湯浅直樹選手も自身のブログで

 

 今シーズンも皆様の心を熱くできるよう、、

 

そして日本の歴史を変えれるよう

 

 

精一杯参りますので応援よろしくお願いします!!!!

 

と意気込みを語っています!

 

http://ameblo.jp/naoki-yuasa1321/entry-11396842621.htm

 

この言葉だけで、私の心は熱く、熱くなってしまいました。笑

今年こそ、彼のシーズン初戦からのスタートダッシュに期待したいと思います。

 

それではまた、現地から。

 

追記:リンゼイ・ボンはレビの出場を回避。北米シリーズのアスペン、レイクルイーズに集中するそうです。残念。

 

追記2:清澤恵美子選手がケガのため、レビ出場ができなくなりました。

 

http://ameblo.jp/emikiyo/entry-11399833488.html

 

年内に復帰できるということですので、早期回復を祈りましょう!

がんばれ!負けるな!