アルペンスキー撮影記

毎冬、ヨーロッパアルプスを中心に行われるアルペンスキーワールドカップの魅力を紹介していきます

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マリオ・マット連勝 W-CUPクラニスカゴラSL

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マリオ・マットがバンスコに続いて連勝。これで「完全復活」といえるでしょう。

2位には同タイムで2人。アクセル・ベックとノーラン・カスパー。ともに今季好調のニューカマーが入りました。

ともに初の表彰台。アクセル・ベックもそうですが、ノーラン・カスパーは特に無邪気に喜び、彼のはじけた素直な笑顔はこちらまでいい気持ちにさせてくれました。

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ほんとうにおめでとうございます。

一方、1本目0.52秒差の8位につけた湯浅直樹、2本目に表彰台の大きなチャンスをつかみましたが、その2本目はゴール目前でコースアウト。

私はその場面をゴールで見ていましたが、その一瞬、声が出ませんでした。

いつもいつも、悔しいときは、「自分よりも本人が一番悔しい」と自分に言い聞かせてきましたが、今日という今日は本当に悔しくて、悔しくて・・・涙が出そうでした。おそらくみなさんといっしょですよね。

表彰式が終わって、プレスセンターに向かうリフトの上で一人、「ちくしょーーーー!」と天を仰いでいました。

ラップに0.52秒差につけたのは湯浅自身、自己最高。おそらく目の前に表彰台が見えたのでしょう。2本目の滑りは私が見る限り、スタート直後からリズムに乗れず、1本目のような安定感に欠けていたように思います。

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明日は再び同じコースでヨーロッパカップSL。今日の悔しさをぶつけてほしいと思います。

(写真はコースアウト後、がっくりと頭を垂れてしばらくその場を動けなかった湯浅)

湯浅は今季、ワールドカップスタンディング33位でワールドカップを終えました。スターティングは最終戦後に確定しますが、現在26位。30位以内は確保できそうです。

そして満身創痍の明。

今日は1本目の急斜面手前でコースアウト。腰にまいたベルトを緩め、右手にぐるぐる巻きにしたテープをほどいて、コースを去っていきました。

バンスコと違い、今日のインスペクション前は元気な挨拶をしてくれ、笑顔も見せてくれました。やはり彼には明るい笑顔が似合います。

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写真はおなじみイタリア人カメラマンのジオと話して、微笑む明。

ジオに聞いたところによると、旗門に格好良く入ってきて必ずゴールしてくれよと言ったそうです。

明はワールドカップスタンディング46位で今季を終えました。これから、腰と右手をゆっくり治療してほしいと思います。

種目別チャンプ争いの2人は揃ってノーポイント。イビッツァもグランジェも片足通過反則に気がつかず?ゴールまで滑ってくるという珍しい失格でした。

これで2人の戦いは最終戦に持ち越されました。ミューラーを含めた3人にチャンピオンの可能性があります。

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写真は2本目のゴール後、映像で片足通過反則を確認するイビッツァを「もうー!せっかくラップでゴールしたのにーー!グランジェにおつきあいしなくていいのよーー!」と苦笑いで見つめるヤニッツァ。(多分 笑)

そして今日は最終戦真近恒例の、「ラストラン」。

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地元スロベニアのミトヤ・ドラグシッチ。私はまだフィルム時代、彼のヨーロッパカップSL2連勝を撮ったこともあるくらい、「知らない選手」ではありませんでした。

ワールドカップでは20番台のゼッケンが最高だったと記憶しています。ほんとうにお疲れさまでした。

最後に、来季の「天才」佐々木明の復活を期待して。

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みなさんは彼の背中が語るもの、何をお感じになりますか?

(写真は1本目のインスペクション、スタートバーの前で)

 

追記:失礼いたしました。明日、湯浅はヨーロッパカップ出場予定をとりやめ、あさっての便で帰国します。明はヨーロッパカップ出場するようです。