ワールドカップ初出場の須貝龍が伝統のラウバーホーンレーネン、ウェンゲン滑降コースを見事滑りきりました。
ラップのアクセル・ルンド・スビンダル(冒頭の写真)とのタイム差は4.94秒、62位という結果でしたが、第二計時、緩斜面の前までは35位のタイム。
私の撮影していた名物フントショフのジャンプや着地後のその後のターンもトップ選手と比べても遜色のない果敢な攻めをみせてくれました。
今日の滑降トレーニングランは上部視界不良のため、従来のスタート位置を下げてコンバインドのスタート位置から行われました。
従来の4372mから2682mにコース長は短縮されたので、本来のコースだったらもう少しタイム差はついたかもしれませんが、初めてのワールドカップで5秒以内のタイムは今後に大きな期待をもたせる結果を残してくれたと私は思います。
明日のアルペンコンバインドがいよいよ楽しみになってきました!
須貝龍選手本人のコメントがとれましたら、またこのあとに追記したいと思います。少々お待ちください。
上の写真はコースインスペクションを行う須貝龍
追記
須貝龍選手コメント:
まず最初に今日の感想を一言で言うなら?:「あまり良くなかった」
「スタート前は通常の(普段の技術系レースと同じ)緊張感でした。それはトレーニングランで本番ではないということもありました。」
「スタートして、がんばってこぎました。自分の前のいろんな選手のスタート後のこぎ方を見て参考にしました」
「(私が撮った最初のジャンプ)、フントショフはスタート前に『(スタートエリアに設置されていたテレビを見て)そんなに各選手飛んでないなー』と思っていたので、準備はできていましたが、ジャンプは苦手なほうなので、(写真のような)格好になってしまいました。」
フントショフのあとの着地はうまくいっているように見えたしその後の左ターンもきれいに切っていったと思うけど?:「そうですね、着地したあとは足下が揺れてるように感じました。ちょっと荒れてる感じがありました。」
「そのあとのミンチカンテの右ターンは身体が遅れてラインが落とされたのですが、(ケルネンSに続く)廊下にはうまくスピードをつなげられました。」(そうでなければ中間計時で35位のタイムは出ないだろう)
「廊下の緩斜面のケルネンSへの入りのスピードは全選手中、9位のタイムだったそうで、そのあとの急激なS字ターンは外側に膨らんでバンクの上に上がり過ぎたと思います。」
「トンネルをくぐったあとの緩斜面は様子をみながらのクラウチングで滑り、途中、ラインがまっすぐ行き過ぎたところもありました。」
「シルバーホーンジャンプは他の選手よりだいぶ飛んでしまいました。」
明日はそこで撮影しようと思ってるんだけど?:「あそこのジャンプを格好よく飛ぶ余裕はありません笑」
「ゴール前のS時カーブのターンはまだいいラインイメージができていないので、明日はもうちょっといいライン取りをしたいと思います。」
ゴールして自分のタイムを見たときは?:「『遅いな』と思いました。3秒台のタイム差を目標としていたので。そうすればSLが楽になると思ってます。」
引率コーチのオーストリア人、クラウス・イエーレさんは、私とほぼ同じような位置で前半部分を見ていたそうで、「前半部分の滑りは良かった」と評価してくれたそうです。
明日はDHレース用のスキーを2セット用意して臨むとのことですが、晴れる予報もあり、「ワックス選定は非常に難しいです。他のチームのサービスマンにアドバイスを仰いでいます。」と、たった2人で戦う滑降の困難さを感じさせました。
このあと、須貝龍選手はキッツビュールのSG+SLのコンビにも出場を予定しているため、明日のACに出場後は土曜の滑降に出場することなく移動します。
初めてのワールドカップで4.94秒差の62位という、「記念すべき」好スタートを切った須貝龍選手、ほんとうに賞賛に値する挑戦だと思います。これからも心から応援していきたいと思います!
明日は41番スタートです!日本からも大きな応援、よろしくお願いします!