アルペンスキー撮影記

毎冬、ヨーロッパアルプスを中心に行われるアルペンスキーワールドカップの魅力を紹介していきます

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湯浅直樹29位 ヴァルディゼール世界選手権 男子GS

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「ナオキ・ユアサ!!」

ゴールエリアで連呼された回数は10回を超えていました。

75番、最終レーサーとしてスタートした湯浅はスーパーランをみせ29位。

最後の最後から見事に2本目に残ってみせたことが、フランスの観客の琴線にふれたのでしょう。2本目の開始前、ゴールエリアはユアサの連呼で大いに盛り上がりました。

朝、インスペクションに向かう湯浅と偶然いっしょにリフトに乗りました。

「ぜんぜん練習してないんですけど、レースで戦う舞台に立っていいんですかね。」と笑っていました。

でも、「出場するかどうかは自分で選択させてもらえたので、出るのは自分の意思です。」とも語ってくれました。

私は、「最後からまくってね」と言いました。

まさかその通りのことを実行してくれるとは、ほんとにうれしかったです。

ほとんど練習していないGSで、しかも世界選手権GS初出場,ワールドカップGSにも出たことないのに、といろいろと前置きがつくくらいの状況で周囲をびっくりさせてくれました。

「ビックイベントに強い湯浅」という冠がさらに大きくなりました。

さて、冷静にタイム差を見れば5.11。

しかし、リゲティが1.71、ボディが2.72、ラップのヤンカに離されるコースで、ライヘルトを31位にたたき落とし、クチェラにも勝ったことは評価できると思います。

今日のレースでコース状況は把握できたと思うので、あさってのSLは湯浅直樹が再びゴールエリアを沸かせるシーンが見れるのではないかと思います。

いや、ゴールエリアだけでなく、日本でテレビを見ているアルペンファンの方々も沸かせてくれるでしょう。

金メダルは12月のワールドカップでもこのコースで勝ったカルロ・ヤンカ。2位にはライヒ。ようやく表彰台に帰ってきました。 

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しかし、今世界選手権ではオーストリアチームはいまいち振るいません。今日の結果でヘルブストやプランガーにプレッシャーがかかっているかもしれません。

明日は女子SL。星瑞枝さんには昨日の雪辱を果たしてほしいものです。