アルペンスキー撮影記

毎冬、ヨーロッパアルプスを中心に行われるアルペンスキーワールドカップの魅力を紹介していきます

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安藤麻ヨーロッパカップSL3位で世界選手権参戦基準クリア

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今日は降雪のキッツビュール、天気予報により、先週の段階でトレーニングランのキャンセルは決まっていました。

私は朝からキッツウオッシュという名前のコインランドリーで洗濯です。

冒頭の写真は1月10日、オーストリア、フラッハウのナイトスラロームでフォールラインに対して斜めにセットされたヘアピンを攻める安藤麻選手。

彼女はこの4日後、イタリアのポッツァ・ディ・ファッサで行われたヨーロッパカップ2連戦で4位と3位表彰台という好成績を残しました。

「安藤、復活へ手応え」と題された信濃毎日新聞ほか掲載の記事の内容通り、前回のコルティナ世界選手権で技術系日本女子史上最高10位となった実績のある滑りが戻りつつあります。

その、2月6日から19日まで、フランスのクーシュベル・メリベルで行われるアルペンスキー世界選手権ですが、SAJ「参戦基準」は以下のようになっています。

(2022年12月16日版、SAJのHP、ライブラリー>競技本部>2022/2023国際主要大会参戦基準>アルペンによる)

少し、いろいろと修飾がついているので要点を整理すると、

 

以下基準の1を満たす選手を選出する。

1の適用後、強化指定選手及び拠点強化選手のうち、1、2、3、4、5の優先順に基準を満たす選 手を選出する。

(つまり、ナショナルチーム指定外の選手は1の要件を満たさない限り選出されない。また、指定外選手がW杯に出場するにはコーチ会議での決定、サポートスタッフの帯同の条件付き)

 

1. 2021-2022シーズンから2022-2023シーズン1月末までにおけるワールドカップにて

8位以内の成績を1回以上または20位以内の成績を2回以上(2シーズン合計)

 

2. 2023年1月31日までに開催のワールドカップ順位が反映されたワールドカップスタートリスト(以下、WCSL)を参照 し、WCSLポイントを保有する選手を選出する

 

3. 2022-2023シーズン1月末までのヨーロッパカップで10位以内を獲得した選手を選出する。


4. 2022年8月から2023年1月31日までに開催のFIS公認レース において、FISポイント23.00以内を獲得した選手を選出する。

 

5. パラレル混合団体(ミックスチームパラレル)の出場権利を獲得し、かつ、1、2、3、4 の基準で選出された選手数が、パラレル混合団体への必要人数(男子2名、女子2名) に満たない場合、技術系種目(GS, SL)を対象に、2023年1月31日時点のFISポイントリ スト上位者より選出する。

 

*パラレル混合団体はWCネーションズカップスタンディング16位以内(開催国が16位 以内にランクされていない場合は15位以内)、または、参加資格国が出場を辞退した 場合に出場枠が配分される可能性がある。

 

*出場種目はナショナルチームで決定する。

 

以上のように、1から優先順位がつけられ、より多くの選手が出場できるように細かく条件が設定されています。

安藤麻選手は、ワールドカップ順位は昨シーズン、シュラトミング24位のみで1の要件は満たしていません。

2の要件はどうかというと、現状、WCSLの64位、ポイント「3」でリストに名前があります。

しかし、今月末の時点でそのWCSLのポイント「3」が残るかどうかはわかりません。

(WCSLの末尾にある計算式に沿ってチェコ2戦ノーポントと仮定して計算すると、1月31日時点でWCSLポイントが「1」だけ残りそうではありますが、定かではありません)

もちろん、28、29日のチェコでのW杯SL2連戦のいずれかで成績を残せば、2の要件を満たすことになります。

と、ここまで長々と書きましたが、何より先日のヨーロッパカップ3位で、3の要件は満たし、彼女を上回る成績を残している日本人女子選手はいないので、世界選手権出場は「当確」と言えるでしょう。

一方、男子ですが、2021年12月イタリア、マドンナ・ディ・カンピリオで8位となった小山陽平が1の要件を満たし、2021年11月、オーストリア、レッヒでパラレル27位でWCSL4ポイント獲得している加藤聖五が2の要件を満たしています。

以上の3人の他にも、W杯出場組の相原史郎、若月隼太、蓮見小奈津、前田知沙樹ら、来月のクーシュベル・メリベル世界選手権のピステを滑る多くの日本人選手の登場を望みます!

追記:今日もスロベニアのログラでFISレースSLが行われ、佐々木明選手が4位。

まだ今日のFISポイントはわかりませんが、昨日の2位で29.52とポイントを更新していて、日本人SLのFISポイントランキングも引退しながらも名前が残っている湯淺直樹に迫る「現役選手4番手」になる可能性ありです。

この後帰国してのファーイーストカップ阿寒での快走にも期待です。