フランスの新鋭、クレモン・ノエルがワールドカップ初優勝を遂げました。
1本目で2位のマヌエル・フェラーを+0.42秒、5位のマルセル・ヒルシャーを+0.91秒引き離しトップに立つと、2本目も6位のタイムで、2位フェラーに+0.08秒、猛追した3位マルセルに+0.10秒の差をつけて伝統のラウバーホーンレーネンを初制覇しました。
ワールドカップ初勝利を決めた瞬間のクレモン・ノエル。ウェンゲンの観客も祝福していました。
ワールドカップデビューは2016年のレビSL。昨年のキッツビュール8位から急速に頭角を現した21歳のスペシャリストは、ピョンチャンオリンピックで4位、W杯20戦目にして早くも表彰台の中央に立ちました。
難攻不落、W杯のなかで最も難しいコースとも言われるウェンゲンで、マルセル、クリストッファーセン、好調マルコ・シュバーツを抑えての優勝はフランスから新たなスターの誕生と言っていいでしょう。
クレモン・ノエル、来週のキッツビュールも注目です。
日本チームは大越龍之介が1本目で23位と、オーレ世界選手権出場基準である20位以内を十分狙える位置につけましたが、2本目で順位を1つしかあげることができずに22位。
今シーズンの初ワールドカップポイントをあげましたが、出場基準クリアはなりませんでした。
写真は2年連続でウェンゲンで結果を残した大越龍之介、カメラに向かって手を挙げてくれました。
41番スタート、日本の切り込み隊長の成田秀将はコース後半でコースアウト。
第三途中計時までは1.12秒差の20位できていただけに、悔やまれるレースとなりました。次戦キッツビュールも斜面変化に富んだ氷のコースなので、30位の壁突破を期待したいと思います。
みなさんご心配は湯浅直樹でしょう。
ごらんのように笑顔で親指を立ててくれましたが、スタート直後にぶちっと音がしたように感じ、それでも行けるかと思ったがダメだったと話してくれました。左足のふくらはぎの肉離れをおこしたそうです。
足首は動くそうで、多分アキレス腱が切れたのではないとは思うんですけどと笑顔で言われてしまいました。
このあとは、スイス軍のジープに乗せられ病院に向かいました。その前に、「必ず戻ってきます」と固い握手をしてくれました。
ふくらはぎの肉離れであれば回復には時間がかかると思いますが、大事でないことを祈ります。
湯浅にとっては鬼門のウェンゲン、このコースにリベンジするときが来ることをじっと待ちたいと思います。
最後の写真はマルセルを上回ったものの、優勝をのがしたマヌエル・フェラーとマルセルの談笑シーン。
マルセルがコースアウトや登った以外でオーストリア選手にSLで負けたのはいつ以来だろうと考えてみましたが、案外最近で、2017年のレビ以来でした。まあ、そのときも骨折明けの最初のレースでしたけれどね。
今年のウェンゲンも終わりました。私は今晩はラウターブルネンに一泊、明日キッツビュールに移動します。