今季、SLはここまで全戦表彰台に立ちながら、その中央には一度も立っていなかったヘンリック・クリストッファーセンがとうとうそこに立ちました。
今季初勝利、ワールドカップ通算16勝目は、「常勝」マルセル・ヒルシャーの、ヘルマン・マイヤーと並ぶ54勝目を阻止。偉業をこの目で見ようと詰め掛けたオーストリアのファンの歓声をため息に変えてみせました。
昨晩からの雪は、ときおり小降りになるものの、レース中も絶え間なく降り続きました。
1本目はそれほどでもありませんでしたが、2本目のクライマックスが迫るにつれ、横殴りの大粒の雪になり、視界を妨げるほどでしたが、クリストッファーセンはなんのその。
1本目マルセルに1.05秒つけたその差をほぼ守り、キッツビュールで常勝マルセルを止めてみせました。
3位には自身初の表彰台、スイスのダニエル・ユーレ。昨日初優勝のドレッセンと同じ24歳です。
50番スタートの大越龍之介は+5.15秒の49位で2本目に進めず。
「最終の平昌オリンピック選考レース」とされたハーネンカムSLですが、何やらJsportsの放送では皆川賢太郎理事は可能性はゼロではないというニュアンスでお話されたとのこと。
ゼロではないならば、「人事を尽くして天命を待つ」
次戦、火曜日のナイトレース、シュラトミングも20位以内を狙って快走をみせて欲しいと思います。
今季ワールドカップ初出場、全日本選手権GSで優勝し、平昌オリンピック行きを決めている石井智也はコース中盤を過ぎたところでコースアウト。
この後はヨーロッパカップのGSとW-CUPガルミッシュのGSに出場予定です。
今回から佐々木明のサービスマンを務めていた伊東裕樹さんが帯同していますので、心強いと思います。月末のガルミッシュでの滑りに期待したいですね。
週を通して降雪予報で、ウェンゲンにいた頃はどうなることやらと思っていた第78回ハーネンカムレーネンでしたが、なんとかレースを無事行うことができました。
これも地元キッツビュールの開催にかける執念の賜物でしょう。大会関係の多くの皆様にお疲れ様ですと言いたい今年のハーネンカムレーネンでした。
私は今日はカメラマン仲間と軽く呑んで、明日、シュラトミングに移動します。