湿った雪が降り続いたウェンゲンSLはフェリックス・ノイロイターが今季2勝目、W-CUP通算11勝目をあげ、レッドビブをヒルシャーから取り返しました。
1本目ではそのヒルシャーをはじめ、26人がコースアウト。荒れたレースとなりました。
私の撮っていた冒頭の写真のところでも内倒で手をつき、そのままコースアウトした選手が何人もいました。
1本目のセットそのものも難しかったのでしょうが、かたい下地が露出したり、溝ができたりと場所によってコースコンディションが大きく異なり選手を苦しめました。
2位には前戦で初優勝をとげたステファノ・グロス、3位にクリストッファーセンでした。
撮影はGiovaniです。
1本目ラップをとったマティアス・ハルギン、4位だったフリッツ・ドッファーともに初優勝はならず。
「真に強い者が勝つ」ことを改めて示してくれた今日のレースでした。ワールドカップで勝つことはそう簡単ではないーそれも再確認した戦いでした。
湯浅直樹は23位。「得意?」の30番ギリギリで2本目進出を果たし、前戦アデルボーデンから順位をふたつあげました。
写真はスタート直前の湯浅直樹。Giovani撮影です。
そして2本目の51秒60は3番目のタイム。少し、結果が出てきたかなという感じでしょうか。
本人と2本目のインスペクションで少し話ましたが、
「ださい滑りしかできないです」ともどかしそうでした。
「(1本目)前半はよかったのですが、急斜面に入る手前の緩斜面からゴールまでポジションが安定せずに行けなかったです。」とも語ってくれました。
なかなか自分の身体と「行く」気持ちがマッチせずに、攻めきれないレースが続いていますが1月のこの時期、アデルボーデン、ウェンゲンと連続してポイントをとったことは確実な「前進」だと私は思います。
次のキッツビュールはぜひ10位台に入って、本人も言うように少しずつ、じわじわと、トップに這い上がっていって欲しいと思います。
明日は第85回ラウバーホーンレーネン滑降です。予報では好天。ワールドカップ最長コースでの熱い戦いに注目です!
最後の写真もGiovani撮影。勝利が決まってちょっと「おちゃらけ」表情のフェリックスです。