アルペンスキー撮影記

毎冬、ヨーロッパアルプスを中心に行われるアルペンスキーワールドカップの魅力を紹介していきます

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ノイロイターV 佐々木明ラストラン W-CUPクラニスカゴラSL

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フェリックス・ノイロイターが今季SL3勝目、W-CUP通算9勝目をあげました。

今日も1本目のコースコンディションは良好でしたが、2本目は気温の上昇で荒れも見られました。それでも、3月の気温の高い日のレースとしては雪面硬化剤をまくこともなく、いいコンディションだったように思います。

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1本目でラップを奪ったソチ五輪の金メダリスト、マリオ・マットは2本目のゴール直前であふれて転倒。12月バルディゼール以来のワールドカップ優勝はなりませんでした。

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写真は昨晩のブリザード主催、「金メダル受賞パーティー」のマット。若い頃はニコリともしなかった彼ですが、34歳になったマリオは柔和な笑顔を振りまいてくれました。

そして今日は佐々木明の引退レース。

実は湯浅自身が花束を用意し運営側にかけあって、セレモニー的なことも計画していたのですが、明本人が特別なことはしたくないということで、派手なシャンペンかけや肩車で万歳などは行われませんでした。

明はシュラトミングに続き2本目進出を果たし、22位で自身最後のレースを終えました。最後まで勝負にこだわっての疾走でした。

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ゴールではやりきった笑顔。

そしてこのひと、長年、明を支え続けてきたサービスマンの伊東裕樹さんとの2ショット!

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この人がいなければ、佐々木明のワールドカップでの活躍はなかったでしょう。

本当にながい間、ありがとうございました。多くのアルペンスキーファンが佐々木明の滑りに勇気と希望をもらえたと思います。

ウェンゲン、シュラトミング、志賀高原で勝ち取ったワールドカップSL2位3回は、日本アルペンスキー界に今も燦然と輝く金字塔です。 

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上の写真はこのブログでもおなじみ、イタリア人カメラマン、Gioこと、ジョバーニ・アウレッタとの2ショットです!

明は今日でレースから引退しますが、多くの若いアルペンスキーレーサーのみなさんはその記録を超えるべく、一日一日の地道な研鑽を積んでください。

そして一刻も早く、湯浅直樹を脅かす存在となって、ワールドカップシーンに登場してください。私はコース上でカメラを構えて今か、いまかとお待ちしています。

ほんとに待ってますよーー! だって、来季からワールドカップに湯浅しか出ないなんて、寂しすぎる!

2月にはビーバークリークで世界選手権もあるので、ぜひ、ぜひ! お待ちしております!

下の写真はゴールエリアでジュリアン・リゼルーとも抱擁する明。 

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明は帰国後は全日本選手権には出場しません。今日が本当に最後のレースとなります。Akira CupではゴールでMC担当として大会を盛り上げるそうですので、みなさん、ふるってご参加ください!

右足首骨折から1ヶ月半の湯浅は1本目21位でしたが、2本目で恒例のスーパーランはならず、完走者中最下位の28位に終わりました。 

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写真は1本目のインスペクション。左はチーフコーチのクリスチャン・ライトナー。

しかし、ワールドカップSL種目別22位で来週の最終戦に駒を進めました。最終戦は昨年と同じスイス、レンツァハイデ。

初戦と2戦目、1本目30位で辛くも2本目進出というハラハラどきどき「湯浅劇場」を開演し、年明けすぐのボルミオ4位でその劇場を大いに盛り上げ、自身初の第一シード入り、その後のウェンゲンで骨折とまさにテレビドラマばりの急展開をみせた湯浅の今シーズン。

不死鳥のように骨折から1ヶ月でよみがえりソチオリンピックに出場したことが「劇場」のクライマックスかと思いますが、まだ最終戦がひとつ残っています。

もしかしたら、次の日曜日がクライマックスかもしれません。「不死鳥」湯浅直樹はまた来週も戦います。

そして今日でSL種目別トップに立ったのはフェリックス・ノイロイター。2位ヒルシャーとは5ポイント差です。 

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総合でスビンダルと、GSでテッドと、SLでノイロイターと争うヒルシャーですが、シーズン後半の彼の滑りを見ていると、すべてのタイトルをとれないという悲劇もありえます。

ピンチに陥った王者マルセル・ヒルシャーが最終戦でどのような滑りをみせるか? 

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写真は1本目インスペクションのマルセル・ヒルシャー。ふだんは最終グループで降りてくる彼ですが今日は最初のほうに降りてきました。何かリズムを変えたいと、もがいているのかもしれません。

今週水曜にはダウンヒルで最後の戦いの火ぶたが切られます!