またしてもイビッツァの「ホームゲレンデ優勝」はなりませんでした。(写真はマルコ・トラバッティさん撮影)
阻んだのは今季絶好調のマルセル・ヒルシャー。私が見ていたゴール前斜面の1本目の滑りは圧巻でした。
大きくリズムが変わるオープンゲートで、自らの小さな身体を大きく使って、振ったポールのリズムに合わせてスムーズに滑りきりました。それはまるで、一昔前の「抜重」のごとく、上下に大きく身体を動かしてのリズム変化対応でした。
彼のその滑りを後ろから見て私は、インスペクションでしっかりと作戦を立て確実にリズム変化に対応していることがはっきりと確認できました。若いくせに、ヒルシャーは相当な試合巧者です笑。(写真は2本目です)
イビッツァは結局、ノイロイターにも逆転され、3位。今回も悔しい表彰台となってしまいました。
来年は勝てるでしょうか???5度目にして未だ表彰台中央はなしとなると、一度は勝たせてあげたいなと思ってしまいます。他の会場では勝つんですけどね、なぜに地元で勝てない???
湯浅は22位で9ポイント獲得。3年連続でコースアウトと相性の悪いコースで確実にポイントをとって「前進」しました。
今後も着実にポイントを稼いで、なるべく早い段階で20番台前半、あるいは10番台後半までスタート順を上げてほしいと思います。
そして、1本目で僅差につけたときは、一発勝負をかけて上位進出を狙ってほしいところです。
一方、明は50位で2本目に進めず。1本目のリザルトで他の選手を見ても、50番台から2本目に残るのは今日の荒れたコースでは難しかったと思います。
日曜のアデルボーデンは明も湯浅も比較的得意なコースなので、期待したいと思います。
SLの開幕戦前にノースアメリカカップで並みいるワールドカップ選手をおさえて2連勝し、各国コーチも絶賛していたアメリカのウィル・ブランデンブルグですが、開幕戦ビーバークリークでポールをまたいで以来、ワールドカップは4戦中3戦コースアウト。今日もまた2本目でアウトしてしまいました。
ビーバークリークではコースアウトするまでラップタイムだっただけに、あれをゴールしていたら、彼の今シーズンは全く違ったものになっていたのは間違いないと私は思います。
「好事魔多し」
ひとつのミスが時間が経つにつれ、徐々に彼のメンタルに暗い影をおとし、自分本来のパフォーマンスに大きく影響するまでになってしまいました。
ブランデンブルグが開き直っていつ成績を出すか?これも今後のレースをご覧になる中でご注目いただけたらと思います。
撮影を終えて、ホテルに戻るとすでに駐車場はまばら。大きな荷物を引いてチェックアウトしている選手も何人か見受けられました。
どこまで移動するのかはわかりませんが、みなさん運転には十分注意してもらいたいものです。
私は明日の朝の便でチューリッヒへ飛んで、そのままその足でアデルボーデンに入ります。土曜日はアデルボーデンGSです!
最後はジオ撮影のヒルシャー。
シャンペンをあけようとしているのですが、表彰式で着させられたマントが風にたなびいて、学芸会の王子様みたいになっちゃいました笑。