アルペンスキー撮影記

毎冬、ヨーロッパアルプスを中心に行われるアルペンスキーワールドカップの魅力を紹介していきます

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救世主現わる W-CUP ヒンターストウッダーGS

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昨日のライヘルトに続き、今日もオーストリアに救世主が現れました。

前述のように今季はアルペン王国オーストリアが総じて不振。けが人も多く出て、今回の世界選手権もバンクーバーオリンピックの二の舞になりそうな雰囲気でした。

しかし世界選手権を直前に控え、フィリップ・ショーグフォッファーがワールドカップ初優勝。明後日からのガルミッシュに希望の灯をともしました。

表彰式でフィリップはヒンターストウッダーの雪面にKiss!一生忘れられない勝利となったでしょう。

記者会見は浮かれた感じなく落ち着いて応えていましたが、「ワールドカップ初優勝です」と紹介され記者から拍手を贈られると、満面の笑みで返してくれました。

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ほんとうにおめでとうございます。初優勝って、いつもいいものだなと思います。

しかし、少し心配なのはヒルシャー。1本目の前半で雪にはじかれ左スキーがはずれコースアウトしたのですが、転倒した際に左脚をひねったか打ったかしたらしく、スキーをはいて降りてきたものの、左足は少し雪面から浮かせていたので痛みがあるのだと思います。たいしたことがないといいのですが。

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今日のヒンターストウッダーはかなりな高温でしたが、日陰のコースはなんとか硬い状態を保ちました。1本目のセッターは「例の」アンテ・コステリッチ。癖のあるセットに多くの選手が苦しめられました。

スタートから長い急斜面で威圧感のあるコースではあるものの、斜面変化は少なく、徐々に緩斜面になっていくというバーンで構成自体は素直なGSコースなので、セットで難易度を高くする必要があったのかもしれません。(2006年に一度ヒンターストウッダーには来ていますが、今回はそのときとはまったく別コース。そのときのレースは昔のブログを掘ってくださいね。)

ブラルドーネやリシャール、リゲティもふるいませんでした。同じ撮影ポジションにいたジオが1本目スタート前に「今日はイタリアンはだめだと思うよ」と言うので、

「どうして?」と聞いたら、

「氷で硬くて、急斜面だから」とのお返事。

そうかなー??と思っていたらジオの言う通りになっちゃいました。自国の選手の見方って、外から見てるのと違うんですね。おもしろいもんです。

これで一旦、ワールドカップはお休み。今日の段階で総合争いはイビッツァが2位キューシュに524ポイント差をつけてダントツのトップ。GSはリゲティ、SGはシュトライトベルガー、DHはキューシュ、SLはイビッツァがそれぞれ種目別トップに立っています。

世界選手権後はバンスコから始まって、クラニスカ・ゴラ、クヴィットフェル、最終戦レンツァハイデと4会場ですが、世界選手権でいままでの流れが変わるかもしれません。NHK BS1で8日から毎晩のようにお楽しみください!!

私はこれからガルミッシュ・パルテンキルヘンに戻ります。