「ナイス・ガイ」が初優勝を遂げました。
ジュリアン・リゼルー、20歳でキッツビュールでワールドカップデビュー。今年で10シーズン目、遅咲きの29歳がとうとう表彰台の中央に立ちました。2位にはグランジェが復活し今日は「フランスデー」。世界選手権にもはずみがつきました。
表彰式、フランス国歌のやさしい旋律はジュリアンの目に涙をうかばせました。
もうひとつ、初優勝。ここキッツビュールでは唯一、ダウンヒルとスラロームのコンビのレースが同時に行われます。その勝者はシルバン・ツルブリッケン。こちらは派手に咆哮していました。
彼のことも書かなければならなくなりました。
ザルンチッチはコンビで3位入賞。喜びのお母さんとの写真です。
このあと、「応援バナーに写真を使いたい」と言われました。私の撮った写真がクロアチアデビューです。どこかの会場でみつけたら撮っておきます。
日本チームは2週連続で惨敗。次は息つく暇なく火曜のナイター、シュラトミングの大観衆が待っています。
これもめぐりあわせなのか、キッツビュールのスタートを撮るときはなぜか明が苦しんでいるときにあたってしまいます。
一昨年もそうでした。
一昨年同様、今年もファインダーにうつる彼の姿を見て涙をこらえるのが精一杯でした。
レースに出るからには言い訳は通用しないのかもしれません。
でも戦える状況にはない今の彼を突き動かすものがあるのは確かでしょう。
プロの勝負は結果がすべて。日本チームは今こそ全員の力で苦境から這い上がらねばならないと私は思います。