今日のヴァル・ガルディナ、滑降のトレーニングランは晴天率の高いここにはめずらしく曇天のなか行われました。
トレーニングランとはいえ、選手たちの緊張感が否応無しに感じられるのが、スタートハウス周辺です。
ここヴァル・ガルディナのコースは3段飛びの名物、キャメルジャンプがあるところで、それ以外にも高速ターンはもちろん、ハイジャンプ、うねりやコンプレッションなど難所がいくつもあるコースです。
大げさな話ではなく、スタートバーを切るのはまさに「命がけ」。
私は毎年ここのスタートで撮影しますが、
「ワールドカップのダウンヒルに出る選手は神経がどこか麻痺している」
と思ってみてしまいます。
そうでなければ、危険極まりないコースに飛び出し、100分の1秒を争ってスピードを競うことなど到底、考えられないと思うのです。
そんなレーサーたちの今日の一番は、ミヒャエル・ヴァルヒホッファー。
昨シーズンの不振から今季はよみがえるかもしれません。
彼らのそばで写真を撮っている私は、レーサーたちの緊張感、そしてダウンヒルを滑るその凄みを、写真のなかに表現できるようにがんばりたいといつも思っています。