一年に数回、ファインダーを覗いていて涙腺が緩みそうになることがある。
今日はそんな日だった。
昨日に続き、勝者はスウェーデンのイエンス・ビグマルク。新しいスターの誕生である。
我が日本の佐々木明は、1本目2秒20遅れの33位。2本目に進めなかった。
過去3回、2位を獲得し第一シード(1番~15番ゼッケンのトップシード)にも定着している彼としては不本意と言わざるをえない。
私は今日、昨日と同じコースでの撮影ということもあり、絵柄のバリエーションを求めてスタートを撮ることにした。比較的近い距離で、600mmレンズを使い表情のアップを狙った。
今年26歳になる若者の、必死にプレッシャーと闘おうとする姿が、私の心に焼きついた。
上をむいて呼吸を整え、ゴーグルをしっかりとはめ、歯を食いしばり、眼球を見開き、ストックをついてコースを凝視する佐々木明がそこにいた。
あさって、場所をシュラトミングに移してまたスラロームがあります。昨年、2位を記録した得意のコースといってもいいでしょう。
日本のエース、佐々木明のリベンジに期待してやみません。